イタリアの高速列車「フレッチャロッサ」と「イタロ」どちらを選ぶべき?

最近は、イタリアをツアーではなく個人で旅行する人が増えています。
個人旅行に欠かせないのが列車。
最近、こんな質問をよくいただくようになりました。

列車で移動するのですが、フレッチャロッサとイタロどちらを予約するのがいいでしょうか?
今まではメールでその都度お返事していたのですが、他にも同じような疑問を持っている人がいるかもしれないのでイタリアの特急列車事情についてまとめておきます。



この記事は一個人の考えですので、参考程度に読んでもらえれば……^ ^
「フレッチャロッサとイタロ、どっちを予約すればいいの?」と迷っている人は、ぜひ参考にしてくださいね!
イタリアの特急列車


イタリアの特急列車は現在2つあります。
国鉄の「フレッチャロッサ(Frecciarossa)」と私鉄の「イタロ(Italo)」。
元々は市場の独占状態でサービスがひどいと悪評高かった国鉄(Trenitalia)ですが、2008年にNuovo Trasporto Viaggiatori (NTV)が運営する「イタロ」が誕生したことで、最近は以前よりもサービスは改善されているよう。
今まで独占状態で好き勝手出来ていたのに、イタロ(Italo)というライバルができたため、イタロのサービスを意識せざるを得なくなったのでしょうね。
列車の利用者にとっては、以前よりかなり快適になりました。
私も時々、ミラノやフィレンツェに行くときに列車を利用しますが、国鉄が運営する「フレッチャロッサ(Frecciarossa)」もサービスはまずまず。
昔ほどイラっとすることがなくなりましたよ!(昔はひどかった……涙)
Trenitalia(トレニタリア|イタリア国鉄)運営の高速列車


Trenitalia(トレニタリア)は、イタリア国鉄です。
国鉄の高速列車はこちらの4つ。
- フレッチャロッサ 1000
- フレッチャロッサ
- フレッチャアルジェント
- フレッチャビアンカ



高速列車はすべて座席指定のため、乗る前に機械でガチャン!と刻印する必要がなくなりました。
乗車時は、そのまま予約した座席に座ればOK!発車後に検札が回ってきたら、チケットのQRコードを提示してくださいね。
切符の刻印について詳しくはこちらの記事をどうぞ。
フレッチャロッサ 1000(Frecciarossa 1000)
2015年から運行を開始した「フレッチャロッサ 1000」は、時速400㎞まで可能な最新型。
イタリアだけでなく、ヨーロッパすべての高速鉄道網を利用できるように設計されています。
2021年12月にはミラノ~パリ線が開通し、6時間30分~7時間での列車移動が可能になりました。
2023年5月現在、ミラノ~パリ間の列車は1日4本運行されています。
ミラノ ⇒ パリ
- 6時25分ミラノ発 ⇒ 13時22分パリ着
- 15時53分ミラノ発 ⇒ 22時39分パリ着
パリ ⇒ ミラノ
- 7時25分パリ発 ⇒ 14時7分ミラノ着
- 15時12分パリ発 ⇒ 22時7分ミラノ着



同じ時刻にフレッチャロッサ 1000とフレッチャロッサがどちらも走っているので、どちらか迷ったら最新型のフレッチャロッサ 1000がおすすめ!
フレッチャロッサ(Frecciarossa)
フレッチャロッサは、時速最高300㎞でイタリアの主要都市を結んでいます。
トリノ~ミラノ~ヴェネツィア~ボローニャ~フィレンツェ~ローマ~ナポリ
と観光客が行きそうな街を網羅しています。



以前は高速列車もローカル列車と同じ線路を走っていたので、1本遅れるとすべての列車がダダ遅れ……ということが頻発していました。
現在は高速列車専用の線路を走っているため、昔に比べると遅延は少なくなりましたよ!
フレッチャアルジェント(Frecciargento)
フレッチャロッサより、もう少し遅い高速列車(最高時速250㎞)が「フレッチャアルジェント」。
フレッチャロッサが運行していない路線を走っています。
2023年5月現在、以下の路線のみ運行中です。
- Roma – Caserta – Benevento- Foggia – Barletta – Bari
(BrindisiaやLecceへ延びる路線もあり) - Roma – Napoli Afragola – Salerno – Paola – Lamezia – Rosarno – Villa S.G. – Reggio Calabria
- Roma – Firenze – Pisa – La Spezia – Genova
フレッチャビアンカ(Frecciabianca)
フレッチャアルジェントよりも更に遅いのが「フレッチャビアンカ」。
フレッチャロッサやフレッチャアルジェントが運行していない路線を走っています。
2023年5月現在、以下の路線のみ運行中です。
- Roma – Pisa – La Spezia – Genova
(Civitavecchia・Grosseto・Campiglia M・Livorno・Viareggio・Massaに停車しながらミラノ・トリノへ向かう線もあり) - Roma – Terni – Foligno – Pesaro – Rimini – Ravenna
イタロ(Italo)


2008年に開通した私鉄「イタロ」。
フェラーリのイメージさせる真っ赤な車両が人気の高速列車です。
トリノ~ミラノ~ボローニャ~フィレンツェ~ローマ~ナポリなどの主要都市を結んでいます。
2023年5月現在、イタロの停車駅と運行路線はこちら。


イタロの停車駅
ミラノ・ローマ・ボローニャ・フィレンツェ
ベネチア・ナポリ・トリノ・ヴェローナ
レッジョカラブリア・バーリ・バルレッタ・ベネヴェント
ベルガモ・ビシェリエ・ボルツァーノ・ブレーシア
カゼルタ・コネリアーノ・デゼンツァーノ・フェラーラ
フォッジャ・マラテア・モルフェッタ・パドゥア
ペスキエラ・デル・ガルダ・ポルデノーネ・レッジョエミリア・ロヴェレート
ロヴィーゴ・サレルノ・トレーニ・トレント
トレヴィーゾ・トリエステ・ウディネ・ヴィーボ – ピッツォ
ヴィチェンツァ
イタロの運行路線
ミラノ⇔ローマ ナポリ⇔ローマ ローマ⇔フィレンツェ ミラノ⇔フィレンツェ トリノ⇔ミラノ ナポリ⇔ミラノ
ローマ⇔トリノ トリノ⇔ヴェローナ ローマ⇔ボローニャ ローマ⇔ヴェローナ ナポリ⇔ボローニャ トリノ⇔ベネチア ミラノ⇔バーリ ミラノ⇔ベネチア ボローニャ⇔ミラノ バーリ⇔ボローニャ バーリ⇔フィレンツェ バーリ⇔フォッジャ バーリ⇔トリノ バルレッタ⇔フィレンツェ バルレッタ⇔ミラノ バルレッタ⇔ローマ ベネヴェント⇔バーリ ベネヴェント⇔ローマ ボローニャ⇔バーリ カゼルタ⇔バーリ カゼルタ⇔ローマ フィレンツェ⇔バーリ フォッジャ⇔ミラノ ラメツィア・テルメ⇔ローマ ミラノ⇔バルレッタ ミラノ⇔ナポリ ローマ⇔フォッジャ トリノ⇔バーリ ナポリ⇔リミニ ミラノ⇔ローマ(ノンストップ)



数年前に比べると、停車駅・運行路線がかなり増えました!
フレッチャロッサとイタロ、便数・料金の違いを比べてみました
フレッチャロッサとイタロを同じ日時で検索し、便数・料金の違いを比べてみました。
(12月10日8時以降の片道列車、ボローニャ発ミラノ着の列車を検索しました)
便数はフレッチャロッサの勝ち、料金はイタロの勝ち・・・という結果に。
特に朝や夕方の通勤時間帯は、フレッチャロッサの便数が多いです。
料金は8時~9時代ならイタロの方がかなり安い!
「できるだけ安く移動したい」という人には、やはりイタロの方が強そうですね。
イタロは便数が1時間に1本(9時以降)と少ないので、「スケジュールの時間に合うように目的地に到着したい」という人にはフレッチャロッサの方が選択肢が多いので移動しやすそう。



結局、どっちを選べはいいの……?
というあなたのために、フレッチャロッサを選んだ方がいい人・イタロを選んだ方がいい人についてまとめました。
フレッチャロッサとイタロ、結局どちらを選ぶ?
フレッチャロッサを選んだ方がいい人
・忙しいスケジュールなので、列車の時間帯の選択肢は多い方がいい人
・座席指定をしたい人
・お手軽な値段でドリンクサービスが欲しい人
フレッチャロッサのチケット購入方法・料金等についてはこちら↓
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イタロを選んだ方がいい人
・フェラーリの様な真っ赤な車両に乗ってみたい人
・座席指定が不要な人
・できるだけ安いチケットを購入したい人
・金曜日に移動の予定がある人
最後に・・・
フレッチャロッサ、イタロの特徴、選び方についてまとめました。
サービスはどちらもそこまで大差はないので、あとは重視する点と好みの問題かなと思います。


フレッチャロッサとイタロ、どっちも乗ってみたい!
と言う人は、
・行きはフレッチャロッサ
・帰りはイタロ
などどちらにも乗ってみるのがおすすめ。
自分が好きな列車が分かると思いますよ!
イタリア旅行については、こちらの記事まとめもご参照ください。https://sollevantetourblog.com/italia-trip-matome/https://sollevantetourblog.com/italia-trip-train