【2025年導入予定】欧州渡航情報認証システム(ETIAS)について
2025年より、ヨーロッパ各国へ入国する際に必要になると言われている「欧州渡航情報認証システム(ETIAS)」。
今までビザなしで最大90日間滞在できたヨーロッパ諸国ですが、入国前にETIASの申請が必要になります。
この記事では、2025年導入(予定)のETIASについて解説します。
申請方法についても紹介しているので、2025年以降にヨーロッパへ行く予定がある方はぜひ参考にしてください。
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)とは
ETIASとは、欧州旅行情報認証システム(European Travel Information and Authorisation System )のこと。
アメリカのESTAと同じく、今まではビザなしで入国できていた国の人たちがヨーロッパに入国する際に必要になる「渡航認証制度」です。
ETIASのサイトには、以下のように記載されています。
ETIAS(エティアス)は主に90日以内の観光などを目的として欧州へ渡航する方が利用できる渡航認証制度です。 ビザとは性質が異なるため、「渡航認証許可」を取得しても必ず入国できる保証はございません。 入国審査は最初に到着するETIAS(エティアス)対象国の空港にて行われ、入国可否の判断は入国審査官に委ねられます。
引用元:https://etias-web.com/about/
入国前に申請することで「ヨーロッパ各国が渡航者の情報や渡航目的などを事前に把握し、入国許可を出すか判断できる」ということですね。
ETIAS導入の背景には、テロへの脅威の抑止が関係しているようです。
ETIAS公式サイトに記載されている内容はこちら。
ETIAS(エティアス)導入の背景には難民問題、宗教戦争、民族侮蔑(ヘイト)などが挙げられますが、導入理由の最も大きな理由としては、各地で起こるテロへの脅威を抑止することです。テロ行為を未然に防ぐためには海外からの入国者の情報を早く正確に共有することで、難民の大量流入や外国人による犯罪を抑止する効果が見込めます。ETIAS(エティアス)の導入により外国人渡航者はEU諸国へ入国する前に事前審査が必要となりますが、審査を行うことでビザ免除国である入国者の審査を容易にすることにも繋がります。そして、違法行為やテロ行為を目的としてヨーロッパ諸国や第三国へ渡航しようとする人物に対し、未然に入国拒否の措置を取ることが可能となります。
引用元:https://etias-web.com/about/
ETIASの申請に通った場合でも、空港での入国審査で引っかかる可能性があるとも記載されています。
最終的な判断は空港の入国審査官がするようなので、「ETIASを受け取ったから何も心配なし♪」とはいかないようです。
実際に入国するまでは、ちょっとドキドキしますね‥‥(汗)
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)が必要になる国
2024年5月現在、欧州渡航情報認証システム(ETIAS)が必要になる国はこちら。
- アイスランド
- イタリア
- オランダ
- エストニア
- オーストリア
- ギリシャ
- クロアチア
- スイス
- スペイン
- スロバキア
- スウェーデン
- スロベニア
- チェコ
- デンマーク
- ドイツ
- ノルウェー
- ハンガリー
- フランス
- フィンランド
- ベルギー
- ポルトガル
- ポーランド
- マルタ
- ラトビア
- リトアニア
- リヒテンシュタイン
- ルクセンブルグ
- ブルガリア(シェンゲン圏に加盟申請中)
- ルーマニア(シェンゲン圏に加盟申請中)
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)が必要な人
ヨーロッパへのビザ免除対象国(約59か国)の市民が上記の国へ渡航する場合に、ETIAS申請が必要になります。
以下の国のパスポート所持者はETIASの申請が必要です。
アルバニア、アンティグアバーブーダ、アルゼンチン、イギリス、オーストラリア、バハマ、バルバドス、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブラジル、ブルネイ、カナダ、チリ、コロンビア、コスタリカ、ドミニカ、エルサルバドル、ジョージア、グレナダ、グアテマラ、ホンジュラス、香港 (※)、イスラエル、日本、キリバス、マカオ (※)、マレーシア、マーシャル諸島、モーリシャス、メキシコ、ミクロネシア、モルドバ共和国、モンテネグロ、ニュージーランド、ニカラグア、北マケドニア、パラオ、パナマ、パラグアイ、ペルー、セントクリストファー・ネービス、セントルシア、セントビンセント及びグレナディーン諸島、サモア、セルビア、セイシェル、シンガポール、ソロモン諸島、韓国、台湾、東ティモール、トンガ、トリニダード・トバゴ、ツバル、ウクライナ、アラブ首長国連邦、アメリカ合衆国、ウルグアイ、ベネズエラ、コソボ
※中華人民共和国の特別行政区
引用元:https://etias-web.com/how_to_apply/#how_to_apply5
日本人もETIASの申請が必要です……!
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の申請費用
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の申請費用は以下の通り。
- 19歳~69歳 7ユーロ(予定)
- 18歳以下 無料
- 70歳以上 無料
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の有効期限
ETIAS(エティアス)の有効期間は取得日から3年間です。
3年以内にパスポートの有効期限が切れてしまう場合は、パスポートの有効期限日でETIAS(エティアス)も失効となってしまうので注意!
パスポートの有効期限が迫っている場合は、パスポートを更新した後にETIAS(エティアス)申請をおこないましょう。
ETIAS(エティアス)を利用した場合、最大90日間イタリアに滞在できます。
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の申請から承認まで
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)の申請から承認までの流れを紹介します。
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)申請時に必要なもの3つ
ETIAS申請時に必要なものは以下の3つです。
引用元:https://etias-web.com/how_to_apply/#how_to_apply4
- パソコンやスマートフォンによるオンライン環境(申請はオンラインのみとなります)
- 有効期限内でICチップ搭載の機械読み取り式のパスポート
- 申請費用支払いのためのクレジットカード(申請者ご本人の名義でなくても構いません)
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)申請から承認までの流れ
ETIAS(エティアス)の申請はオンラインのみとなり、承認された方は登録したEメールアドレス宛てに“渡航認証許可”の通知が届きます。
ETIASの申請方法については「ETIAS(エティアス)の申請方法」をご確認ください。
名前・住所・生年月日・パスポート番号・国籍・メールアドレスなどの情報を入力します。
その他、最初に入国を予定している国や渡航予定の国、過去の渡航履歴などについての情報も聞かれる可能性があります。
予想される質問内容については「ETIAS(エティアス)申請の入力項目と質問事項」をご確認ください。
申請フォームの入力が完了したら、ETIASの審査機関で入国審査がおこなわれます。
時間がかかる場合は4週間ほどかかることもあるため、渡航時期が決まったら早めに申請をおこないましょう。
審査の結果がメールで届きます。
渡航許可がおりた場合は「渡航許可通知」としてETIAS番号が発行されます。
ETIAS番号は入国時~帰国時まで必要となるため、プリントアウトしてパスポートと一緒に保管しておきましょう
何らかの理由で渡航許可が下りなかった場合は「渡航認証拒否」のメールが届きます。
※拒否された理由は教えてもらえません。
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)のよくある質問(FAQ)
欧州渡航情報認証システム(ETIAS)導入後は渡航前の申請を忘れずに
2025年から導入が予定されている「欧州渡航情報認証システム(ETIAS)」。
今までパスポートさえあればヨーロッパへ旅行ができていましたが、今後はETIASの事前申請が必要になります。
ETIAS導入後にヨーロッパへ渡航する場合は、事前申請を忘れずにおこなってくださいね。